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どんなに酔ってもたどりつけた!中島みゆき「店の名はライフ」跡地を訪ねる

喫茶ライフの跡地

店の名はライフ

子どもの頃、ラジオから流れてきたメロディに心を奪われた。「店の名はライフ」と彼女は歌っていました。それが中島みゆきの古い曲だということを知ったのは、ずっと後のことなんだけど。

「店の名はライフ」という曲は、僕に様々な妄想を抱かせるに十分な曲でした。ライフという喫茶店がかつて実在していたこと。藤女子大学の学生だった中島みゆきが、北大の学生街にあるこの店の常連だったこと。そして、その後彼女はプロのシンガーソングライターとして活躍していくこと。いくつものエピソードが僕の中で自由な物語を紡ぎ出そうとしているのです。

喫茶ライフのこと

ライフという喫茶店がどのような喫茶店だったのか知りたいと思ったけれど、ライフに関する情報はほとんどありません。当時のタウン情報誌にもあまり登場していないところを見ると、人気の喫茶店というわけでもなかったのかも。もちろん、大学の目の前にある喫茶店だから、まったく人気がないということはあり得ないでしょう。学生街によくある普通の喫茶店だったのかもしれません。

喫茶ニューライフ

いろいろと調べていく中で、1990年の住宅地図の中に「喫茶ニューライフ」という店をようやく発見しました。おそらく「今や純喫茶、頭の切れそな二枚目マスター」と歌われた新しいライフのことに違いありません。

喫茶ニューライフのあった場所1990年の住宅地図

住所は札幌市北区北9条西4丁目。北海道大学正門の向かい、少しだけ北に行ったあたりです。当時は「北海文具店」の2階に喫茶店があり、北隣には「旅館北栄館」がありました。店は南西角地にあるので、比較的分かりやすそうです。

歌に登場する自転車屋は通りを挟んで南隣にあったらしいけど、1990年の地図には既に載っていません。当時から残っている周辺の建物から、かつてライフがあっただろう場所を確かめた上で現地に向かってみました。

喫茶ライフ跡地を訪ねて

喫茶ライフの跡地

1990年の地図を参考に「喫茶ニューライフ」の跡地を訪ねてみると、現在は「クリオ札幌ステーション」という14階建てのマンションが建っていました(2005年築)。自転車屋があったという南隣には「駿台小中学部」。当たり前のことだけれど「店の名はライフ」を偲ぶような雰囲気は、まったくありません。時代の移り変わりとともに景観を変えていくのが札幌という街の特徴なのです。まあ、古いものに対する愛着がまったくないですよね(笑)

ライフの南中通り

「喫茶ライフ」と「自転車屋」との間の中通りを東に歩くと、何となく懐かしい雰囲気を感じないこともないような気もします。ちなみに1990年当時の地図によると、この一帯には随分たくさんの喫茶店があったみたいです。喫茶ニューライフの他にも「喫茶留濃美」「喫茶ボナ」「喫茶ブラジル」「喫茶セゾン」「喫茶アップーサージ」「喫茶ユーアンドアイ」「喫茶可杏待夢」などの名前があります。さすが学生街。

苺館
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北海道大学理学部の建物

喫茶ライフ跡地から見た北大理学部

1970年代の記憶を2010年代に求める方が無理だろうということは最初から分かっていたけれど、それにしても違いすぎますね(笑)やはりバブル時代を超えて、札幌の街も大きく変遷してしまったということなんでしょうか。味も素っ気もないけれど、これが時代の流れというものなのかもしれません。

ただ、マンションの目の前にあるバス停越しに、北海道大学理学部の古い建物が見えたことは覚えておきたいと思います。1970年代の「喫茶ライフ」からも見えていたに違いない、北大理学部の建物が、今も健在であったことを。

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どさんこケルス
どさんこケルス
札幌ソロ活代表。18歳のとき、住みたい街ランキング1位の札幌に移住。カフェ巡りと文学散歩を軸に、季節の札幌散策を楽しんでいます。好きな言葉は「振り出しに戻る」。