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日曜日の朝7時に地下鉄大通駅の「ひのでそば」で立ち食い蕎麦を食べる

日曜日の午前7時、札幌の大通地区の商店街はとても静か。まして真冬の朝ともなると、街はようやく動き出そうとしている時間です。ホテルをフラフラと出て、どこかで朝食を食べようと思っても、営業しているお店はほとんどないでしょう。なにしろ、ようやくスターバックスコーヒーとドトールコーヒーがオープンしたばかりの時刻です。せいぜいコンビニでおにぎりを買って食べるのが関の山。

日曜日の札幌は、本当に時間がゆっくりと流れているのです。そんな時間に、熱いお蕎麦をさっと食べることができるのが、地下鉄大通駅の中にある立ち喰い蕎麦の店「ひのでそば」です。今回は仕事に出かける人たちと並んで、真冬の早朝の蕎麦を食べてきました。

ひのでそばとは

「ひのでそば」は西4丁目の電停の前に建っている日之出ビルの地下2階にあるお蕎麦屋さんです。西4丁目の電停で市電を降車して、地下鉄大通駅に降りていくと立ち喰い蕎麦の店があります。ビル地下と言ってもほとんど地下鉄大通駅の中にありますから、札幌市民であればご存じの方も多いことと思います。

日之出ビルが建つ交差点には、札幌三越、札幌パルコ、4丁目プラザがありますが、このエリアは札幌市電が南北東西に走っていたことから「十字街」と呼ばれていたほどの繁華街です。この一等地に「日之出屋商店」というお菓子屋さんが移転してきたのは、戦後まもなくの1948年のことでした。

その後、日之出屋商店は1953年にビルを建築、さらに1971年にはビルの隣接地である交差点角地に新たなビルを建築します。このとき、地下スペースの一角を利用して、地下鉄利用者を対象として始めたお蕎麦屋さんが、現在の「ひのでそば」です。

札幌オリンピックの時代

1972年2月、札幌で初めてのオリンピックが開催されますが、その際に新たな都市輸送手段として導入されたのが現在の札幌の地下鉄で、札幌の街は地下鉄を中心として大きく生まれ変わることになります。札幌中心部のビルは建て替えられ、地下街が生まれ、地下空間を有効に活用した現在の札幌の都市構想の基礎はこの時代に生まれたものです。

現在の日之出ビルが完成した1971年10月というのは、札幌オリンピックの開催を目前に控えて、まさしく街中が沸騰していた時代です。「ひのでそば」は、地下鉄利用者という新しい時代の人々をターゲットに、新しい時代の立ち喰い蕎麦としてスタートしたお蕎麦屋さんだったのです。

ひので蕎麦のメニュー

僕は市電通勤者なので、毎朝7時前にこのお店の前を通って地下鉄大通駅に入りますが、午前7時の開店前からお店の前にはお蕎麦屋さんの営業開始を待っている人たちがいます。今日は日曜日だからどうなのかなと思いましたが、やはり開店早々の時間帯から入れ替わりお客さんが入っていました。

メニューにはかけそば、かけうどん、月見そば、月見うどん、わかめそば、ちくわそば、天ぷらそば、天玉そば、天玉うどんがあります。完全に蕎麦とうどんのみの提供で、ご飯ものは置いていないみたいです。僕はいつもかけそばを食べています。カウンターに立ってかけそばを注文すると、すぐにお冷を出してくれました。代金は前払い制なので、ここでお金を渡します。

ひので蕎麦のかけそば

注文から30秒も経たないうちに青いネギの乗った熱々のかけそばが登場。290円と現代では超格安のお蕎麦ですが、ちゃんと美味しいです。お店は地上から地下に通じる階段の脇にあるので外気が容赦なく吹き付けてきます。足元から冷え込んできますが、まあ、屋外で食べるのに比べたら全然オッケーですよね(笑)

夢中で啜ってあっという間に完食。ごちそうさまでした。注文してからお店を立ち去るまで3分ほどでしょうか。バブル時代、超多忙なビジネスパーソンに愛されたという立ち蕎麦の魅力が分かりますね(笑)

まとめ

今回の「ひのでそば」のポイントは、札幌の大通地区で朝7時から営業しているということです(しかも日曜日も)。札幌では朝ごはんを食べる場所探しに苦労するので、朝食代を節約したい方は、候補のひとつに大通駅の立ち蕎麦を加えてみてはいかがでしょうか。

おまけ

「ひのでそば」のカウンターは狭いですが、混雑する時間帯には、横の階段に座って食べる人たちや、北海道銀行側の壁に寄り掛かって食べる人たちなども登場します。割と昭和の高度経済成長期のおおらかな雰囲気を残していると思います。スタッフの人たちも温かい雰囲気満載です。

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どさんこケルス
どさんこケルス
札幌ソロ活代表。18歳のとき、住みたい街ランキング1位の札幌に移住。カフェ巡りと文学散歩を軸に、季節の札幌散策を楽しんでいます。好きな言葉は「振り出しに戻る」。