ぼくの伯父さんの札幌案内

渡辺淳一「リラ冷えの街」にも登場するラッキーライラックの見つけ方

ラッキーライラック

札幌はライラックの季節です。幸運のアイテムと呼ばれている「ラッキーライラック」を探してみませんか?

ラッキーライラックとは

通常、ライラックの花の花弁は4枚ですが、稀に5枚の花弁を持つ花が見つかることがあります。レアな花なので、見つけると幸運をもたらすという言い伝えがあり、「ラッキーライラック」と呼ばれています。「幸運のクローバー」みたいな存在ですね。

花びらが5枚あるラッキーライラック花びらが5枚あるラッキーライラック

「リラ冷えの街」の中のラッキーライラック

「リラ冷え」の言葉を定着させた渡辺淳一さんの「リラ冷えの街」の中にも、ラッキーライラックは登場しています。

「この花冠の先が五つに切れているのがたまにあります。その五裂の花はラッキーライラックと言って、その花を呑み込んでしまうと、愛する人は永久に自分に対する愛を変えない、という言い伝えがあるのです」
「呑み込むのですか」
佐衣子は花房の中を探った。花をつけた枝葉が微かに揺れた。
「ありませんわ」
「勝手なおまじないですよ」

「リラ冷えの街」渡辺淳一(1971年)

主人公は職場の北大植物園で、やがて不倫相手となる人妻に、ラッキーライラックについて説明をしています。「2人はラッキーライラックを発見することができなかった」という場面が、物語の結末の伏線にもなっているかのようです。

風のない日を選ぶ

ライラックの花は小さくて軽いので、風に揺られやすいです。風に揺られてしまうと、花びらの数を確認するのは難しいので、風のない日を選びましょう。

ライラックの花の色は多様ライラックの花の色は多様

目線の高さの花を選ぶ

ライラックは樹木なので、高く伸びるものがあります。ラッキーライラックを探すときは、目線の高さに花が咲いている樹を選びましょう。

赤に近いラッキーライラックもある赤に近いラッキーライラックもある

落ち着いて探す

ラッキーライラックの探し方のポイントは、落ち着いてゆっくりと探すことです。ライラックの花の房は大きいですが、一枚一枚の花びらは非常に小さいです。歩きながら見つかるものでもないので、気長にゆっくりと探しましょう。

小さな花びらはピント合わせが難しい小さな花びらはピント合わせが難しい

1枚見つけたら近くを探す

1本の樹から何枚ものラッキーライラックが見つかる場合があります。1枚のラッキーライラックを見つけたら、周りの花も入念にチェックしてみましょう。ラッキーライラックがたくさん見つかるかもしれません。

紫色のラッキーライラック紫色のラッキーライラック

必ずあると信じて探す

ラッキーライラックは必ず見つかります。実際には、レアと言うほどレアではないからです。「必ず見つかるんだ」という信じる心を持って探しましょう。

幸運のアイテム「ラッキーライラック」幸運のアイテム「ラッキーライラック」

いかがでしたか?

ライラックは札幌の初夏の風物詩。色彩的にも香りとしてもとても爽やかで、本当に初夏にぴったりの花だと思います。

今回ご紹介したラッキーライラックは、札幌大通公園を1時間ほど散歩しながら発見したものです。ライラックまつりにお出かけの際は、ぜひラッキーライラックを探してみてくださいね。

ライラック
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札幌住み歴38年目。100%インドア派の文化系サラリーマンです。趣味はお約束の読書と音楽鑑賞。異次元のマイホーム主義を実践しています。
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