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1974-1988「札幌青春街図」には若者文化の歴史があった

さっぽろ青春街図(1974,1977,1984,1988)

こんにちは。「札幌の栞」管理人どさんこケルスです。

管理人の趣味は街歩きですが、札幌散策にはガイドブックが必須。

そんなとき管理人は、あえて古いタウンガイドを参考にして、街歩きを楽しんでいます。

今と昔のコントラストを体感することで、街の移り変わりを実感できるというか、ちょっとした盲想タイムスリップです。

今回は、そんな管理人が心から愛してやまない札幌のタウンガイドをご紹介いたします。

本の名前は「札幌青春街図」

タイトルからして泣かせてくれます(笑)

どさんこケルス
どさんこケルス
管理人も大好きな作家です

札幌青春街図とは

「札幌青春街図(ガイド)」は1974年(昭和49年)に発行された札幌のタウンガイドです。

さっぽろ青春街図(1974,1977,1984,1988)さっぽろ青春街図(1974,1977,1984,1988)

編集はステージガイド札幌で、編集長だった和田由美さんが中心となって1か月で製作されたそうです。

当時は既に「大阪青春街図」「京都青春街図」「名古屋青春街図」「東京青春街図」が発刊されており、札幌版の青春街図の出版も必然的な流れだったのではないでしょうか。

ちなみに、発行元は大阪にあった有文社という出版社でした。

この後「札幌青春街図」は1988年までの間に計4回に渡って発行されます。

1970年代から80年代にかけて札幌で青春を過ごした若者にとって忘れられないタウンガイド。

それが「札幌青春街図」なのです。

さっぽろ青春街図1974年版

記念すべき「さっぽろ青春街図」の第1号は1974年に発行されました。

さっぽろ青春街図1974年版さっぽろ青春街図1974年版

大阪の有文社発行で定価は630円。

編集は地元札幌のステージガイド札幌でした。

いかにも1970年代の若者文化を反映したサブカルチャー的趣向に富んだタウンガイドとなっています。

白黒印刷による「グラビア」から始まるガイドは、次のような内容で構成されていました。

変わりゆく街角の片すみで
・音楽
・映画と演劇
・美術
・詩と創作
・ちいさなまとめ
なんかやってみた
さっぽろ食べ歩き
さっぽろ観光地めぐり
資料編
・おおきなまとめ
・編集メンバー御紹介
・あとがき
・あなたのページ

第1巻第百章のリーダー稲村一志、詩人の高原のり子などのインタビュー、「エルフィンランド」「言うから」「ローレライ」「パフ」「MOJO」「ホンキー・トンク」などといった個性的な飲食店の紹介など、内容は極めて濃いです。

札幌青春街図1977年版

「札幌青春街図」の第2号です。

札幌青春街図1977年版札幌青春街図1977年版

発行は同じく大阪の有文社で定価は730円。

編集はプロジェクトハウス亜璃西に変わっています。

前号に比べてタウンガイドとしての内容が非常に充実しています。

編集後記にも「初版本から使えるページはほとんどなく、全面的に新しくしました」とあります。

ガイドブックでは紹介されていない地元民のライフスタイルを伝えようとする姿勢が強く押し出されています。

・偏見道々そぞろ歩き
・飲む食う買う散々歩き
・この街に生きるPEOPLE
・資料

「散々歩き」ではとにかく札幌市内の「安い店」を紹介しているのが印象的。

最近はここまで「安さ」を前面に押し出した企画は見られないような気がしますが、若者にとって「安さ」は何より大切な価値観でした。

ストリップやトルコまで紹介されているあたり、おおらかな時代だったんでしょうね。

大学生がやたら大人びて見える時代でした。

札幌青春街図1984年版

1984年に出版された「札幌青春街図」第3号には「なさそで ありそな あんびしゃす」というサブタイトルが付いていました。

さっぽろ青春街図1984年版さっぽろ青春街図1984年版

プロジェクトハウス亜璃西編著、北海道教育社発行、定価980円。

第1号と2号を発行した有文社の倒産に伴い、まさかの自費出版だったそうです。

編集に時間を費やしているだけあって、内容はますます充実しています。

・サッポロおもしろ雑学コラム’84
・喫茶店コレクション20
・喰い物屋さまざま考
・50人が選んだ飲み屋のここがイイ
・知ってて得する生活SHOP
・データー・アクション利用術

1980年代に入って、若者のレジャーも多様化していく様子が窺えます。

私的なコラムが姿を消して、必要な情報を集約するようになったのも、80年代的と言えるかもしれませんね。

札幌青春街図1988年版

最後の「札幌青春街図」が出版されたのは1988年のことです。

さっぽろ青春街図1988年版さっぽろ青春街図1988年版

プロジェクトハウス亜璃西編著、亜璃西社発行、定価980円(外税)。

「もっと遊びのキーワード」というサブタイトルが付いています。

第1号の編集に携わった若者たちが、すっかりといい年をした大人となって、新しい時代のタウンガイドを製作したのが、この1988年版さっぽろ青春街図でした。

すっかりと洗練されて使いやすくなったガイドブックは、しっかりと大人顔です。

・街(タウン)
・人(ピープル)
・食(イート)
・活(ライフ)
・報(データ)

考えてみると、タウンガイドにとって最も良かった時代が、この1980年代後半だったのかもしれませんね。

まとめ

以上、札幌のタウンガイド史に残る名著「札幌青春街図」をご紹介いたしました。

今ではスマホで何でも調べられてしまう時代ですが、当時がタウンガイドがなければデートもままならない時代でした。

だけど、後の時代に残るということを考えると、すべてがスマホのデータで良いのかなという気もします。

若者たちの青春文化がひとつの形になって残るということは、とても大切なことだと思うのですが。

ちなみに「札幌青春街図」の入手方法ですが、いずれも古書店で探すということになります。

一番新しい1988年版はブックオフでも時々見つかります。

次に新しい1984年版は、時々ヤフオクに登場しているのを見かけます。

それ以前の2冊はかなりレアなので、「日本の古本屋」をこまめにチェックするしかないと思います。

以上、参考になれば幸いです!

ABOUT ME
ささら
ささら
札幌大市民。18歳のとき、住みたい街ランキング1位の札幌に移住。カフェ巡りと文学散歩を軸に、季節の札幌散策を楽しんでいます。札幌ステラプレイスが大好き。
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