そろそろ寒いのにも飽きてきた感じのある札幌ですが、冬のピークはまだまだこれからです。
ここから先が長いんですよね、実際。
ところで、僕は毎週のようにJRを利用して道内の地方都市を訪れているのですが、JR北海道もいよいよ本領発揮しまくっているみたいです。
今回は、冬にJR北海道を利用する際に知っておきたい注意事項について、お話ししたいと思います。
東京みたいな感覚で北海道のJRを利用しようとしたら結構危険ですよ。
北海道のJR事情
北海道は非常に広域な島なので、地方都市間の移動手段としては鉄道が中心になります(長距離バスや航空機という選択肢もあり)。
ただ、北海道には私鉄がないため、鉄道を利用する際はJR北海道一択になります。
まあ、「いさりび鉄道」とかも私鉄と言えば私鉄ですけど(笑)
道内の地方都市間の移動は、主に特急列車を利用することになります。
「札幌~旭川」「札幌~旭川」「札幌~帯広」「札幌~釧路」「札幌~網走」「札幌~稚内」のように、札幌を中心として特急列車網が組まれているので、道内を移動する際には、この特急列車を組み合わせて移動するのが基本です。
逆に言うと、この特急列車が道内の地方都市間を結ぶ非常に重要な交通インフラとなっています。
北海道は徹底的な札幌一極集中の島ですから、札幌との交通インフラは極めて重要な役割を果たしています。
だから、道内の特急列車にはビジネス客と観光客とが混在しているのが普通です。
東京と全国の地方都市を結ぶ新幹線みたいな存在なのかもしれません。
特急列車は吹雪で減速運転する
そのように重要な役割を担っているJR北海道ですが、冬にはダイヤが大きく乱れることが珍しくありません。
列車が遅れる最大の原因は、吹雪による視界不良のための減速運転で、天候が悪くなると特急列車が鈍行列車並にゆっくりと走ります。
長距離を走る特急列車であり、広大な北海道の場合、大抵どこかの地域で吹雪いていますから、冬の特急列車はほとんど吹雪の影響を受けます。
接続便の到着が遅れると出発時刻も遅れる
吹雪の影響で列車到着が遅れても、JR北海道は優しいので接続列車はちゃんと待っててくれます。
つまり、接続列車の到着が遅れると、次の列車の発車時刻も必然的に遅れます。
函館から札幌に到着する列車の到着を待って出発が10分遅れ、札幌から釧路に向かう列車が吹雪で減速して15分遅れ、合計25分遅れるというのが、冬のJR北海道の大きな特徴です。
JR車内では毎回謝罪アナウンスがある
「猛吹雪に閉じ込められて列車が2時間も3時間も動かない」なんていうニュースを聞いたことがあると思いますが、あんなのはレアです。
道民でも滅多に体験したことがないと思います。
だけど、特急列車の10分遅れとかは日常茶飯事です。
というか常識レベル。
冬の北海道では、特急列車の10分くらいの遅延は遅延ではないと考えるべきです。
車内放送では一応謝罪のアナウンスがありますが、あまりに毎回遅れるので、もはやあの謝罪も不要ではないかと思っています。
謝罪まで含めてルーティ-ンになっている感さえあります。
吹雪を見越してダイヤを見直した方が早いかもしれません(笑)
早く到着する分には停車駅で時間調整できるし。
特急列車が遅延すると地方都市のバスには乗り継げない
JRの接続便は待っていてくれるかもしれませんが、地方都市の交通機関(主にバス)は待っていてくれませんから、乗り継ぎの予定はなかなか立てられません。
北海道の地方都市では路線バスが主要な交通インフラになっていますが、一日あたりの運行便数は極めて限られている場合が多く、予定のバスに乗り遅れてしまうと1日の計画がすべて狂ってしまうことも珍しくありません。
だから、地方都市の駅前から発車する路線バスへの乗り継ぎを考えている方は、メチャクチャ注意が必要です。
新千歳空港行き「快速エアポート」の運休には要注意
特急列車の遅延くらいなら、まだ許容範囲で(少なくとも北海道内では)、一番やっかいなのは、札幌と新千歳空港を結ぶ「快速エアポート」が止まってしまうことです。
仕事の関係で月に数回東京まで飛行機を利用しますが、冬になると、飛行機が飛ぶかどうかよりも、新千歳空港までのJRが走るかどうかの方が不安になります(笑)
これ、冗談じゃなくてマジですから。
過去、何度か快速エアポートが運休になって、実際に痛い経験をしていますから。
注意していても忘れた頃にふっと運休になるので、毎回足下をすくわれます(笑)
東京出張の時にはいつも札幌から新千歳空港までの移動のことばかり考えていますね(もはやトラウマレベル)。
冬のJR北海道対策
最大のポイントは、タイトなスケジュールを組まないということに限ります。
冬の北海道でJRを利用した予定を組む場合は、できるだけ余裕を持った計画を立てる。
でも、これってかなりの無駄な時間が生じるということでもあります。
つまり、冬の北海道の移動っていうのは、非常に非効率なものだということです。
「北海道なんだから当たり前だ」と言われたら、確かにそのとおりで、開拓から150年しか経っていない島に東京レベルのインフラを求める感覚の方が間違っているのかもしれませんね。
「都市間バスの方が信頼できる」という都市伝説も一部道民の間では根強くささやかれています。
都市間バスについては、いずれ別に書きたいと思いますが、「間違いなく走る」という意味でバスを支持するビジネスマンは多いみたいですね。
道内での移動を考えている方は、都市間バスをチェックしてみることもお勧めします。
現在の都市間バスは意外と設備が整っているし、条件によってはJRよりも快適な場合がありますよ。
まとめ
はっきり言って、北海道は交通インフラの整備が未成熟な島です。
発達途上の中で既に衰退が始まってしまったので、現在以上に交通インフラが発達する可能性はもうないと思います。
道内で交通インフラがきちんと整備されているのは札幌のみで、他の地方都市では公共交通機関の利用だけでビジネスを確立させることは困難だと実感しています。
まあ、いつの間にかグチになってますが(笑)
北海道という土地が好きなだけに、北海道の開拓が完成しないで終わってしまったことが、とても残念です。
可能性だけは、まだまだたくさんあったと思うんですけどね。
すいません、最後までグチでした。
道内を移動したいと考えている方の、せめてもの参考になれば幸いです!
