旧・札幌ピープル

通勤利用者の僕が気を付けている札幌市電の乗り方(応用編)

私ごとながら本日から仕事が始まりました。休み明けって辛いんですけど、ガタガタと通勤市電に揺られているうちに、新しい1年も頑張ろうという前向きな気持ちになれました。市電にはいつも感謝しています(笑)

ところで、この市電の乗り方って、沿線住民以外には意外と知られていないこともあるんじゃないでしょうか。ということで今回は、通勤利用者が気を付けている札幌市電の乗り方(応用編)をご紹介したいと思います。札幌市電を利用する場合の参考にして頂ければ幸いです。

停留所では乗車口を予測して並ぶ

市電は「電停」と呼ばれる停留所で乗り降りします。電車が来るまで電停で待つわけですが、JR駅のプラットホームみたいに乗車口の表示などがないので、初めての電停ではどこから並んでよいのか分かりません。観光客の人たちが電停の端に立って電車を待っている場合がありますが、市電は車体の真ん中から乗り込むので、電停の中央部分から並び始めるのが正解です。

とは言え、実際の乗車口は電停によって異なるため、地元の常連さんの動きに合わせた方が間違いありません。僕は通勤で市電を利用していますが、多くの人は決まった時間の電車に乗るため、電停で並ぶ人たちとも何となく顔見知りになっています。そして、最初に電停に到着した人はどのポイントから並び始めるべきなのか、何となく暗黙の了解みたいに皆さんで共有していて、電停に到着した順番に電車に乗り込むことができるよう、互いに配慮し合っています。だから、たまに初見の人が混じって不文律が破られたりすると、何となく居心地の悪い空気が流れたります(笑)

でも、これは市電の並び方が定められていない故の事故なので、旅人の方には何の非もありません。それに、電車は運転士によって微妙に停車位置が異なるため、必ず先頭の人の前に乗車口が来るように電車が止まるとは限りません。時には、後ろに並んでいる人の前に乗車口が止まったりすることまりますが、僕の利用している電停では、このような場合にも、先頭に並んでいた人から乗車できるよう譲り合うような暗黙のルールになっています。日本人らしい光景ですが、毎朝のことだし、意外と疲れるので、札幌市には乗車ルールを決めてほしいなあと、もう15年くらい思っています(笑)

通勤時間帯には車内でのICカードチャージを避ける

札幌市電ではICカードを利用することが可能です。利用可能なICカードは、SAPICAをはじめ、Kitaca、PASMO、Suica、manaca、TOICA、PiTaPa、ICOCA、はやかけん、nimoca、SUGOCなどです。運転士に申し出ることで車内でのチャージも可能ですが、電車が停車しているタイミングを見極める必要があります。赤信号での停車時などは、信号が変わらないかどうか考える配慮が必要です。

チャージは1000円札を一枚ずつ機械に入れていく方式なので、意外と時間がかかります。通勤時間帯などの混雑時には降車の人を遮ることになりますし、ダイヤを乱すことにも繋がりかねないので、車内でのチャージはできるだけ避けた方が安心です。札幌市電は一律料金(大人200円)なので、ICカードは降車時のみ機械にタッチする方法です(乗車時にタッチする機械はありません)。

週末や祝日には「どサンこパス」を利用する

札幌市電には「どサンこパス」という割引切符があります。利用可能期間は土日祝日と年末年始(12月29日から1月3日まで)に限られますが、どサンこパス1枚(360円)で、大人1人とこども1人が市電に1日乗り放題となるため、市電を使って往復するだけで元が取れてしまいます。

降車時には運転士にパスを提示するだけなので、非常にスムーズです。パスは、市電車内のほか、大通定期券発売所や市電との乗継指定地下鉄駅の窓口で購入可能ですが、僕は電車の車内で購入することが多いです。ちなみに、「どサンこパス」の名前は、「」曜日と「サン」デーに「」どもと一緒に市電に乗ろう、という意味が込められているそうです。

「新型低床車両ポラリス」に乗ってみる

札幌市では平成25年から近未来的デザインの路面電車「ポラリス」の導入を進めていて、札幌市民や観光客から人気を集めています。ポラリスの特徴は「洗練されたデザイン」「乗り降りしやすい小さな段差」「広い車内に大きくて開放的な窓」「スムーズに移動できる段差の無い通路」「行き先などが分かる液晶電光掲示板」などですが、正直に言って、新旧どちらの電車を選ぶかと言われたら、僕は迷わず旧型車両を選びます(笑)

乗車定員は従来より2割増しになっているそうですが、1車両あたりの席数としては、従来より減ったような印象があります。吊り革等も少なく、立って乗車するにはあまり快適とは思えません。狭いスペースに向き合って座る座席配置なども、通勤時間帯にはなかなかストレスです。通勤通学などの実用というよりは観光用の車両だと考えた方が良いのかもしれませんね。ポラリスに乗りたい人は、あらかじめ時刻表をチェックしておくと良いでしょう。
http://www.city.sapporo.jp/st/time/index.html

通勤通学時間帯の混雑時にはできるだけ座らない

市電は市民の足なので、朝夕の通勤通学の時間帯には非常に混雑します。特に冬季は、夏季には自転車利用だった人たちが市電を利用するので、夏以上に混雑します。中心部に近い電停では満員のため乗車さえできない場合も珍しくありません。

注意が必要なのは、こうした混雑時にうっかり電車後部に座ってしまうと、降車が非常に大変だということです。満員の人をかきわけて、電車先頭にある降車口まで移動するのはなかなかエネルギーを要します。目的の電停に到着したら「降りまーす!」と運転士さんに聞こえるように大きな声を出しながら前方に移動しましょう。朝の時間帯には、降車客の多い「西4丁目」などの電停で車両中央の乗車口にも職員を配置して、降車客に対応している場合がありますが、これは例外的な対応だと考えた方が良いと思います。

夜間は「中央図書館前行き」に注意する

札幌市電はループ化されているため、所要時間さえ気にしなければ「内回り」「外回り」のいずれを利用しても、目的地まで移動することは可能です。ただし、電車の本数が少なくなる時間帯には、循環しない電車が登場するので注意が必要です。

循環しない電車には「中央図書館前行き」の表示が出ており、この電車に限り「中央図書館前」で終点となります。夜間には比較的頻繁に登場するので、暗くなった後は電車の行き先表示に注意しましょう。「中央図書館前」の手前の電停ではトラブル防止のためか、乗車口のドアを開けない運転士もいます(外国人の観光客には理解できなくて戸惑っている場合も多いみたいですが)。夜間には循環しない電車があることを覚えておくと安心です。

まとめ

以上、市電通勤利用者から見た札幌市電の乗り方(応用編)をお送りいたしました。いろいろ書きましたが、札幌市電は上手に使うことで絶対に便利で快適な公共交通機関だと思いますので、観光や散策で積極的に使っていただきたいと思います。お役に立てれば幸いです!

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kels
札幌住み歴38年目。「楽しむ」と「整える」をテーマに、札幌ライフを満喫しています。妻と娘と三人暮らし。好きな言葉は「分相応」。