年末の休暇を利用して旭川までショートトリップに出かけることにしました。
札幌から旭川までは特急列車で1時間半の気軽な日帰り旅行。
超適当な旭川シリーズ、どうぞお楽しみください。
「トクだ値」切符を初めて利用してみる
皆さん、おはようございます。
ただいま、午前6時。
私は早朝の札幌駅に来ています。
人なんていないんじゃないかと思いましたが、結構賑わっています、朝6時の札幌駅。
今回は、札幌発午前6時35分の特急ライラック1号に乗って、真冬の旭川に向かおうと思います。
昨夜になって突然思い立って、特急列車の指定席を確保しました。
実は、先日「トクだ値」というお得な割引切符のパンフレットを見つけてから、どこかに行きたいなあと考えていたのです。
年末の、それも前日になって指定席が空いているのかなと思いましたが、さすがに早朝列車、指定席は十分に空いていました。
ただ、帰りの列車はほぼほぼ満席の状態だったのですが、旭川発16時のカムイに何とか座席を確保することができました(ラスイチ)。
「トクだ値」は乗車券と指定席特急券がセットになって45パーセントオフという、かなりお得な切符です。
しかもネットで予約できるから、とても便利です。
条件としては「えきねっと」への会員登録が必要だということでしょうか。
タクシーに乗って早朝の札幌駅に向かう
座席は予約しているので、慌てる必要はないのですが、早朝、札幌駅まで移動するタクシーを予約することができませんでした。
年末ということでタクシー会社もかなり繁忙期らしく、朝5時台の予約はいっぱいだとか、そもそも電話がつながらないとか。
結局、少し早めに家を出て電車通りを歩きながら、流しのタクシーを探すことにしました。
ちょうど、仕事を終えようとしていた個人タクシーをつかまえることができたので、思ったよりも早く札幌駅に到着することができました。
指定席券売機で「トクだ値」チケットを受け取る
まずは、ネットで予約済の「トクだ値」切符を受け取らなければなりません。
指定席券売機なら簡単に受け取りできるということなので、指定席券売機に向かいます。
画面を見ると、確かに「えきねっと予約の受取り」とありますね。
パネルをタッチすると、申込みの際に登録したクレジットカードを入れるように指示されます。
クレジットカードを入れると、予約済の列車が画面に表示されました。
発券する列車を選択すると、クレジットカードの暗証番号の入力画面になるので、テンキーを使って入力します。
作業はこれだけ。
クレジトカードを入れて暗証番号を入力するだけで、チケットが発行されるんですね。
料金はお得だし、予約は簡単だし、これは本当に便利なシステムだと思いました。
札幌駅の弁菜亭で駅弁を買う

さあ、それでは、自動改札機を通って、いよいよ列車に向かいます。
あ、朝食を食べていなかったので、朝ごはんを買わなければ。
弁菜亭というお弁当屋さんで、駅弁とお茶を購入。
列車の旅には、やっぱり駅弁が欠かせません!
(これも旅の目的のひとつですから)
駅のストーブに小林多喜二の作品を思い出す

列車の入線まで少し時間があるので、ベンチコーナーで一休み。
さすがに北海道、駅構内にも外気が入り込んできて寒いので、ベンチの周りにはいくつもの灯油ストーブが置かれています。
皆さん、わずかの暖を取ろうとストーブの周りに集まってくるのが、何となく昭和の風景で旅情をそそります(笑)
小林多喜二の書いた「北海道の『俊寛』」という短編を思い出してしまいました。
雪の国の停車場は人の心を何か暗くする。中央にはストーヴがある。それには木の柵がまわされている。それを朝から来ていて、終列車の出るころまで、赤い帽子をかぶった駅員が何度追っ払おうが、またすぐしがみついてくる「浮浪者」の群れがある。雪が足駄の歯の下でギュンギュン鳴り、硝子が花模様に凍てつき、鉄物が指に吸いつくとき、彼等は真っ黒になったメリヤスに半纏一枚しか着ていない。そして彼等の足は、あのチャップリンの足なのだ。北海道の俊寛は海岸に一日中立って、内地へ行く船を呼んでいることはできない。寒いのだ!しかし何故彼等は停車場へ行くのだ。ストーヴがあるからだ。「北海道の『俊寛』」小林多喜二(1929年)
もちろん、現代の駅のストーブの周りに集まっているのは、僕たちのような旅行者です。
だけど、冬の駅にストーブが置かれている光景というのは、90年前とそれほど変わっていないんだなあと、しみじみと考えてしまいました。
なかなか文学的な旅の始まりですよね(笑)
まじめな話、小林多喜二の作品には、冬の北海道が描かれたものが多いので、冬になると読みたくなります。
冬休みの読書感想文にいかがですか?
さて、前置きが長くなりましたが、いよいよ特急ライラック1号の旅が始まります。
次回も引き続き、旭川の旅をお楽しみください。
それでは、また。
