森彦本店
北海道内に森彦系列と呼ばれるお店はたくさんありますが、その中で円山地区にある森彦本店だけは別次元の喫茶店です。
古民家カフェ
森彦本店は昭和27年(1957年)に建てられた古い民家をリノベーションして生まれた古民家カフェです。森彦本店を訪れる人たちは、このレトロで美しい外観に一目惚れしてしまいます。
住宅街のカフェ
古民家カフェの森彦本店は、「円山(まるやま)」という札幌でも古い住宅街の中にあります。大きな通りに面しているわけでもないので、初めての人は必ず迷います。
住所
森彦本店は、札幌市中央区の南2条西26丁目にあります。極めて普通の住宅街です。
自動車でのアクセス
南一条通りから西25丁目の通りに入って南下すると、左手に「フルーツケーキファクトリー」が現れます。この「フルーツケーキファクトリー」の向かい側にある狭い中通りに入って、直進すると、右手に古民家カフェが現れます。非常に狭い通りで、歩行者や野良猫が多いので、徐行運転を心がけましょう。
駐車場
店舗の前に広い駐車場が用意されています。駐車場は「円麦」という近所のパン屋さんと共用のものです。
野良猫
森彦本店の周りには、非常にたくさんののら猫が暮らしています。駐車場に自動車を停める際には、ゆっくりとお願いします。
地下鉄でのアクセス
地下鉄東西線「円山公園駅」で下車して、ショッピングモール「マルヤマクラス」に入り、スターバックスコーヒー側の出入り口から南一条通りに出ます。スタバ正面の信号を南側に渡り、自転車置き場の中を通る細い遊歩道を南に向かって歩いて行きます。獣道みたいな裏道なので不安になりますが、まもなく自動車の通る道(と言っても小さな道です)に出るので、ここを左折します。そのまま直進すると、右手に古民家カフェが現れます。信号待ちの時間を入れても10分もかかりません。
営業時間
森彦本店は、朝10時から夜21時まで営業しています(ラストオーダーは20時30分)。
モーニングサービス
森彦本店には、いわゆる「モーニングサービス」はありません。午前10時営業開始なので、朝食後のコーヒーを飲むには、ちょうど良いかもしれませんね。
ネルドリップ
森彦本店のコーヒーは一杯一杯をネルドリップで丁寧に抽出しています。ネルドリップでしか得られない珈琲の魅力は、森彦本店の魅力でもあります。
森の雫
森彦本店でお勧めのドリンクメニューは、本店限定コーヒー「森の雫(680円)」です。深煎り珈琲で有名な森彦ですが、「森の雫」は柔らかい甘みがあって、とても飲みやすい中深煎り。モカ、マンデリン、コロンビアを使っています。
フレンチブレンド
森彦珈琲定番のブレンドコーヒーといえば、この「フレンチブレンド(580円)」です。直火釜でカフェオイルが滲み出るまで深煎りしています。コロンビアとモカとマンデリンを使用していて、濃厚なコクの中に甘みが感じられます。
マイルドブレンド
タンザニアとモカを使った中煎り珈琲です。深煎りが苦手という方は、まずはこの「マイルドブレンド(580円)」から始めてみてはいかがでしょうか。
季節のコーヒー
森彦珈琲では北海道の四季の移り変わりを感じさせる季節のコーヒーも販売しています。初夏の「ライラック」やクリスマスの「ノエル」など、季節の定番となっている珈琲も多くて、常連さんは、季節のコーヒーを楽しみにしています。
水出しコーヒー
10時間かけて純良成分だけを抽出したスペシャルコーヒーです。まるでお酒が入っているかと思わせられるような、まろやかな口当たりが特徴です。
スノーホワイト
カリフォルニア系アーモンドを使ったアーモンドミルクと森彦のコーヒーを組み合わせたスペシャルなアーモンドオレ「スノーホワイト(600円)」です。優しい甘みとほろ苦さが絶妙のバランス。
お茶
森彦本店には「TEA」メニューもあります。紅茶はシトラス系大人の香りで有名な「アールグレイ」。爽やかですっきりとした味わいの「レモン&ジンジャー」やスパイス香る「マサラ(チャイ)」、ゆずと緑茶をブレンドした「ゆず煎茶」などが用意されています。
その他ドリンク
森彦本店では、甘さ控えめの「ミルクココア」や「赤ぶどうジュース」もあります。お子様限定の「ミルク」も。
おかわり
ドリンクを追加注文した場合、お好きなドリンクメニューが「200円引き」となります。コーヒー好きな方には、とてもうれしいサービスですね。
ポットサービス
カップでは物足りないという方にお勧めなのが「ポットサービス」です。森彦本店では「プラス250円」で、お好きなコーヒーをポットで注文することができます。コーヒーをたっぷりと飲みたいという方にはうれしいサービスですね。
ガトーフロマージュ
森彦本店永遠定番のスイーツといえば、この「ガトーフロマージュ」です。まるでチーズスフレのようなシュワッとした口溶けが特徴的。チーズのコクと生クリームの甘さ、そしてタルト生地の塩気が、ちょうど良いバランスを生み出しています。
コーヒーゼリー
森彦本店の「コーヒーゼリー(350円)」は、本店限定のオリジナルブレンド「森の雫」を使った贅沢な逸品です。深煎りコーヒーのコクが、ゼリーの中にたっぷりと閉じ込められています。
ケーキセット
森彦本店ではお好きなケーキとドリンクを注文すると100円引きになる「ケーキセット」が用意されています。
白いおしるこ
冬季限定メニュー「玄米餅の白いおしるこ」です。このおしるこを食べるためだけに、冬の北海道を訪れても損はないと思います。
1階席
2階が満席のときは、1階席に案内されます。4人掛けテーブル席が1つと2人掛けカウンター席が1つあります。
1階テーブル席
1階席のメインは大きなテーブル席です。混雑しているときには相席になります。森彦本店で相席になるのは、基本的にこのテーブル席だけです。
ミシン
1階のテーブル席の中央には、古くて黒いミシンがあります。
2階席
客席は2階がメインとなります。2人掛けテーブル席が3つと4人掛けテーブル席が1つあります。
急な階段
1階から2階へと上がる階段は、とても急な角度があって、踏み板も小さな階段です。手摺りにしっかりとつかまって、ゆっくりと移動しましょう。
蔦の絡まる窓
森彦本店の2階には、蔦の絡まるガラス窓があります。季節の移ろいを感じられるガラス窓です。
窓辺の席
一番人気の席は、2階の窓辺に置かれたテーブル席です。蔦越しに古い住宅街を眺めていると、時の経つのを忘れてしまいそうです。
青いガラス時計
2階の窓辺には、日本製の古いガラス時計が飾られています。大正時代から昭和初期にかけて作られたもので、古民家のインテリアとしてぴったりです。
ボンボン時計
2階の壁には大きな柱時計が飾られていて、毎正時には「ボーン、ボーン」と大きな音を鳴らします。店内が静かなときには「コチコチ」と時計が時を刻む音が店内に響き渡ります。森彦本店で一番の魅力が、この柱時計が時を刻む音だと思います。
キャンドルライト
森彦本店の各テーブルには小さなキャンドルライトが置かれています。淡い光がテーブルの上を照らして、炎の影がユラユラと揺れます。
不悉洞
森彦本店で使用されているコーヒーカップは、小樽市忍路(オショロ)にある「不悉洞(ふしつどう)」という窯元で造られたものです。陶芸家・高田義一さんの作品は。ミニマムな古民家カフェにぴったりですね。
ペンダントライト
森彦本店で使われている照明は、昭和初期のビンテージ品です。柔らかい光が時の流れを優しく受け止めてくれます。
小さな花
森彦本店の各テーブルの上には、小さなフラワーベースに小さな花が飾られています。無駄な装飾のない、ミニマムな飾りです。
吹き抜け
森彦の店内は、1階と2階が吹き抜けになっています。この吹き抜けのおかげで、店内の空気が分断されずに一体感を保っているのです。
フクロウ
吹き抜けの柱に小さなフクロウがとまっています。
餌台
階段を上がったところの窓際に小鳥のための餌台があります。
雨の日
雨が降る日の森彦本店はお勧めです。2階席でコーヒーを飲んでいると、古民家の古い屋根に雨の降る音が直に伝わってきます。激しい雨の日には、雨が屋根を叩きつける音が、お店中に響き渡ります。
雪の日
雪が降る日の森彦本店もお勧めです。窓ガラスの向こう側でしんしんと雪が降る景色を見ていると、自分がいつの時代を生きているのか、分からなくなってしまいそうです。
呼び鈴
森彦本店では、各テーブルに置かれている小さな鈴を「チリン、チリン」と鳴らして、お店の人にお知らせをします。青いガラス台を使ったアンティークの呼び鈴もあります。
ネルドリップ
森彦本店では、一杯一杯をネルドリップで丁寧に抽出しています。美味しい珈琲は時間がかかるものです。
待ち時間
コーヒーが運ばれてくるまでの時間は「待ち時間」ではありません。店内の空気をたっぷりと楽しむことができる「贅沢な時間」なのです。
ウェイティング
森彦本店は非常に人気のお店なので、常に満席状態が続きます。順番を待つ人は、店内のレジ前の椅子か、お店の入り口にあるベンチに腰かけて待ちます。
ゆったりとした時間
急いでいる方に森彦本店はお勧めできません。ゆったりとした時の流れを感じることが、森彦本店の本当の楽しみ方です。「飛行機の時間に間に合わない」などのクレームは、森彦本店には似合わないのでやめましょう。
店内禁煙
森彦本店は禁煙です。「昔は吸えたはずだ」などの会話は不毛なのでやめましょう。
想い出ノート
森彦本店には昔懐かしい「想い出ノート」と色鉛筆が用意されています。旅の思い出を残していってはいかがですか。
ヨーロピアンポップス
森彦本店のBGMは「ヨーロピアン・ポップス」が多いです。アリス・ラッセルのセンチメンタルなメロディを聴くと、反射的に森彦本店を思い出してしまいます。コラリー・クレモンもお勧めです。
ボサノヴァ
オシャレカフェの定番ボサノヴァも、森彦本店では流れています。ジョアン・ジルベルトが似合います。
原田知世
原田知世さんが「森のカフェフェス in ニセコ」に出演していた頃、森彦本店でも原田知世さんの曲が流れていました。あれ以来、ハラトモさんのファンになりました(笑)
客層
女性の一人客が多くて、年齢層は比較的高めです。もちろん、若い女性やカップルにも人気です。近年は外国人旅行客が本当に多くなりました。
写真撮影
店内の写真撮影は禁止されていませんが、他のお客様の迷惑になる行為は慎みましょう。
1階席でコーヒーを飲んでいたと思われる中国人観光客の方が2階まで上がってきて、店内のあちこちを歩き回り、(もちろん満席の客を含めて)一眼レフカメラで撮りまくっていったときには、店中が凍り付きました。森彦本店の雰囲気が台無しです。
利用時間
森彦本店は超人気カフェなので、他の利用者の方にも配慮が必要です。混雑しているときは1時間程度で席を譲りましょう。街のスタバじゃないので、コーヒー一杯で延々と話し込むのは、森彦本店には似合いません。
女性スタッフ
森彦本店は代々女性スタッフが中心となって活動しています。ほんのりと柔らかい雰囲気が、森彦本店の特徴です。
北の珈琲屋かるた
森彦本店ではオリジナル「北の珈琲屋かるた」を販売しています。読み札は、森彦オーナーである市川草介が考えたコーヒーに関するもの。そして、取り札のイラストは、当時の森彦本店店長であり、現「カルメル堂」店長さんによるものです。
予約
森彦本店では予約を承っていません。
薪ストーブ
冬の森彦本店ではノルウェー製の薪ストーブを暖房として使っています。ストーブで熱された空気が吹き抜けを越えて2階席まで届いてくるので、お店の中はポッカポカです。
薪
店舗の隣にある小さな小屋には、冬のための薪が積み上げられています。昭和20年代の札幌の暮らしを感じさせる、ノスタルジックなアイテムです。
老夫婦
もともと、この古民家では老夫婦が暮らしていましたが、冬のあまりの寒さに、とうとうこの家で暮らすことをあきらめてしまったそうです。昭和20代の住宅なので、それもまた納得です。
茶房森彦
森彦本店のお店の前には「茶房森彦」と書かれた古い看板があります。今でも僕の中で森彦本店は「茶房森彦」のままです。
木造民家珈琲の店
森彦本店の庭には「木造民家珈琲の店」と書かれた、手作りの古い看板もあります。森彦本店を一言で言い表している看板だと思います。
珈琲の値段
森彦本店のコーヒーは高いのか。僕は高くないと思います。店内で過ごすゆったりとした贅沢な時間がすべて、コーヒーの値段の中には含まれているからです。
わいわい
仲間とわいわい盛り上がりたい人は違うお店に行かれた方が良いと思います。自分のためにも、お店のためにも、他のお客様のためにも。
テイクアウト
森彦本店のコーヒーはテイクアウトすることも可能です。店内が混雑しているときには、さっとテイクアウトしていくお客さんも多いみたいです。
珈琲豆
森彦本店では自家焙煎珈琲の販売もしています。本店限定のオリジナルブレンド「森の雫」も珈琲豆の状態で購入することができます。もちろん挽いてもらうことも可能です。
https://sukidesu-sapporo.com/2019/08/06/sapporo-osyarecafe/
https://sukidesu-sapporo.com/2018/12/23/morihiko-maruyama/
