2020年東京五輪のマラソン競技の会場が札幌に決定!
と同時に「何もない北海道マラソンコース」を巡って、「#札幌dis」が早速バズっているようです(笑)
そこで今回は、北海道マラソンのコースが本当に「何もないコース」なのか、札幌市民を代表して実際に走ってきました(もちろん自動車で)。
3連休の貴重な一日を費やすだけの価値があるドライブだったのかどうか。
早速ご覧ください。
さっぽろテレビ塔のカウントダウンでスタート
さあ、北海道マラソンのスタートは大通公園西4丁目です。
スタートのカウントダウンは札幌市民のシンボル、さっぽろテレビ塔です。
さっぽろテレビ塔は昭和32年に完成した電波塔。
設計者は東京タワーや大阪通天閣、名古屋テレビ塔などでおなじみの内藤多仲(ないとう たちゅう)です。
ちなみに、さっぽろテレビ塔は東京タワー完成の前年に完成しているんですよ。
最初のコースは札幌駅から中島公園まで南北に札幌の中心部を貫く目抜き通りの札幌駅前通り。
札幌の歴史的商店街である狸小路を抜けると、ススキノが見えてきます。
ススキノのシンボルと言えば、ニッカウイスキー髭のおじさんです。
ススキノを走り抜けて中島公園に突き当たると、公園の東端を南下します。
ここまで来ると街を抜けたという感じがしますね。
「中の島ブルース」発祥の地
幌平橋を渡って豊平川を越えます。
橋の上にはPORTLAND SQUARE(ポートランド広場)があって、ポートランド在住の金属彫刻家リー・ケリーの作品が設置されています。
札幌市内でも見応えのある橋です。
橋を越えると中の島に入ります。
ここは名曲「中の島ブルース」発祥の地です。
「中の島ブルース」って、最初は札幌の「中の島」だけを歌った曲だって知ってました?
別に観光地でも何でもないんですけど。
そう言えば、バブル時代頃まではラブホテル街として有名でした。
中の島から長い坂を通って平岸(ひらぎし)まで上がります。
中央分離帯の林檎並木が有名な平岸街道を直線をひたすら走り抜けます。
有名なスプレー缶のガス爆発事故現場も通り過ぎます。
「北の早稲田」北海学園大学
平岸を抜けて旭町に入ると、北海道で一番有名な私立大学の北海学園大学が見えてきます。
地元では「北の早稲田」と呼ばれています(ここ重要)。
南七条大橋を渡って、再び豊平川を越えて街に戻ります。
創成川に沿って北へ向かう創成通りがコースです。
創成川は江戸時代末期に大友亀太郎が作った人工の運河です。
ちなみに、石川啄木の日記には「市の中央を流るる小川を創成川という。うれしき名なり。札幌は詩人の住むべき地なり」と書かれています。
JR函館本線の高架下を抜けたら、札幌駅北口の前を西へと向かいます。
北海道大学の南端に当たるので樹木が多くなってきました。
ポプラ並木と学園都市線
石山通りに入ったら、ひたすら北上します。
右手に北大のポプラ並木が見えたりして、すごく北海道らしいエリアです。
新川通りに入ると、そろそろ何もない札幌らしさが登場してきます。
札幌は中心部を離れると、突然に懐かしい風景になってしまうんですよね。
JR学園都市線と並走します。
♪ハッピートレインはゆくよ、町から街へと
大空と大地の中で
新川から新琴似(しんことに)へと入ると、もはや完全な住宅街です。
標識にある「石狩(いしかり)」は札幌の隣町の名前です。
新琴似の広い空!
道路も広くて、いよいよ北海道らしい雰囲気になってきました。
札幌市内なのに牧場があります。
ちゃんとサイロもあったりと、札幌って意外とすごいです。
新川通りに入ると、注目の直線道路が大空の下に伸びています。
まさに遮るものの何もない大空と大地の中でコースです。
左手には手稲山が見えます。
うーん、札幌市内とは言え、雄大な大自然が楽しめますね。
ひたすらに続く直線道路。
もはや住宅街でさえありませんが、オリンピックのときには観客が埋め尽くすんでしょうね。
小樽の手前で折り返し
小樽市銭函(ぜにばこ)に入るところが折り返し地点になります。
もう少し行くと海岸線に出るんですが。
復路も再び大空と大地の中でコースを延々と走り続けます。
仮に炎天下だったら大惨事になりますね(笑)
前田森林公園の横を走り抜けていきます。
土地が取り放題なので、公園の規模も半端ない大きさです。
再び牧場が見えてきました。
新琴似の住宅街の中を走り続けます。
見所かどうか分かりませんが、新琴似は屯田兵が開いた町です。
北大キャンパスからクライマックスへ
新川からエルムトンネルを抜けると北海道大学構内に入ります。
北大構内には自動車で入ることができないので、今回は北大の横を走って街に向かいます。
北大を抜けると、突然に都会の風景になります。
JRの高架下を抜けると、右手に北海道庁赤れんが庁舎が見えてきます。
庭の樹にはばまれて、自動車の中からは建物を見ることができませんでした。
道庁を通り過ぎると、いよいよゴールの大通公園です。
ついに完走しました!(自動車ですが)
皆さん、お疲れ様でした!
まとめ
ということで、北海道マラソンのコース42.195キロメートル、しっかりと完走してきました(自動車ですが)。
一部自動車では走れない区間もありましたが、大体の雰囲気はお伝えすることができたと思います。
感想としては、非常に多様な北海道らしさを楽しむことができるコースだと言うことができると思います。
大通公園やさっぽろテレビ塔、すすきの、中島公園といった観光名所コース。
豊平川から中の島、平岸を抜ける歌と歴史のコース。
再び中心エリアを抜けて北区へと抜ける明治の息吹きコース。
そして、新川、新琴似の雄大な大自然の中を突き抜ける大空と大地の中でコース。
実に様々な札幌の顔が凝縮されている、それが北海道マラソンのコースなのではないでしょうか。
2020東京五輪のマラソンコースがどうなるのか、詳細は不明です。
いずれにしても、札幌らしさを全世界にアピールできるようなコースになるといいですね。
以上、参考になれば幸いです。
