札幌三越のデメルでザッハトルテを買ってきました。
2月になると、なぜかチョコレートケーキが食べたくなるんですよね。
芸術的な木箱も、大切に取っておこうと思います。
デメル札幌三越店のザッハトルテは100個限定
雪まつり期間中は、街には近づきたくない。
街が、いつもとは違う街になっているからで、こういうときは、大抵おもしろくないことが起きる。
いっそ、街には近づかない方がいい。
そう思っていたけれど、今日から、札幌三越のデメルでザッハトルテを販売するという。
100個限定だから、呑気にしていると売り切れてしまうのだろう。
仕方がないから街へ出た。
昨夜から今朝にかけて、札幌では久しぶりに大変な雪が降った。
夜明け前に大雪警報が発令されて、おやおやと思ったくらいだ。
街はすっかりと雪に包まれている。
もしかすると、この冬一番の大雪だったかもしれない(少なくとも中央区では)。
雪が少ない冬は、本当に暮らしへの負担が少なくて助かると思う。
雪が少ないと雪まつりに支障が出るという話も聞くけれど、そもそも大量の降雪は、札幌の生活障害の大きな要因である。
雪がない方が暮らしやすいに決まっている。
午前10時過ぎに札幌三越に入ると、デメルの前には既に行列ができていた。
今日からザッハトルテの販売があるということを、みんな知っているらしい。
お年寄りが多いが、若い人たちもいる。
整理券を受け取って、順番が来るのを待つ。
お店では、今日はザッハトルテの日と決めているのか、黒い紙袋に入ったチョコレートケーキが、大量に並べられている。
「おいくつですか?」と訊かれたから「ひとつ、お願いします」と言った。
一人でいくつも買う人がいるのだろうか。
ザッハトルテの不毛な歴史
ザッハトルテは、1832年にフランツ・ザッハが考案したチョコレートケーキである。
フランツ・ザッハは、オーストリア宰相の屋敷で働いていた職人で、その息子のエドワードが、後にホテル・ザッハを開業する。
ところが、ザッハトルテの販売権を巡って、デメルとの間で法廷論争が始まった。
ホテル・ザッハのものを「オリジナル・ザッハトルテ」と呼び、デメルのものを「ザッハトルテ」と呼ぶようになったのは、このときからだ。
ちなみに、ザッハトルテにはチョコレートのエンブレムが付いていて、デメルのは三角形、ホテルのは円形となっている。
不毛な争いの歴史はともかくとして、ザッハトルテが、ウィーンを代表するチョコレートケーキであることに間違いはない。
札幌三越に常駐するようになって、デメルのありがたみは薄れたような気がする。
バレンタインデーのチョコレートイベントでしか買えないという希少価値もあったのだろう。
それでも、いつでも美味しいチョコレートを買うことができる、というのは、一つの幸せだと思う。
今日のザッハトルテは、うちの奥さんが買ってくれた。
バレンタインデーのプレゼントということなのだろう。