我が家のコーヒー豆は、菊地珈琲のオリジナルブレンド。
透明感のある飲みやすいコーヒーが特徴です。
モーニング・コーヒーは、もうこれしかない?
1986年に創業した、札幌の老舗喫茶店

「菊地珈琲」は、1986年(昭和61年)に創業した、札幌の老舗喫茶店である。
当時、自家焙煎珈琲は、札幌でもまだ珍しい時代だった。
札幌を代表するコーヒーチェーン「宮越屋珈琲」の系列になる「カフェ・アンフィニ」の開店が1985年(昭和60年)で、「ホールステアーズ・カフェ」の開店が1987年(昭和62年)。
ほぼ同時期に、菊地珈琲は札幌で生まれた。
創業者は、長く「上島珈琲」(現在の「サッポロウエシマコーヒー」)に勤めた人で、上島珈琲時代は、150人以上の社員が通う喫茶学校の講師もしていたという。
1986年(昭和61年)、45歳のときに独立して開店した菊地珈琲は、現在、札幌市内に四店舗を構えるコーヒーショップへと成長した。
喫茶店では、自家焙煎珈琲豆の販売にも力を入れている。
喫茶メニューの料金を抑えているのは、コーヒー豆の試飲的な機能を持たせて、多くの人に豆を買ってもらいたいから、ということらしい。
豆の卸売りにも力を入れていて、「カフェエデン」や東京「マメヒコ」など、人気店でも菊地珈琲のコーヒー豆を使っているお店は多い。
清涼飲料水のように透明感のある味わい

菊地珈琲のコンセプトは、何杯飲んでも体に負担のかからないコーヒー。
個性的なコーヒーは、チェイサーの水が欲しくなるものだが、菊地珈琲のコーヒーは違う。
まるで清涼飲料水のように透明感のある味わいだから、チェイサーのお冷は必要ない。
渋みやエグ味の少ないコーヒーの秘訣は、一度焙煎した豆を急速に冷やして、再度焙煎する「ダブル焙煎」方式。
この技は、創業者が編み出したという菊地珈琲オリジナルで、雑味がなく、きれいな余韻が残るコーヒーを実現させている。
焙煎機も、東京産機工業の半熱風式30キロをカスタマイズした特注品を用いており、コンピューター制御には頼らず、フルマニュアルで焙煎しているところにも、職人らしいこだわりを感じることができる。
定番のオリジナルブレンドは100グラム560円

もともと、菊地珈琲のコーヒー豆は、札幌市内でも最安値と思えるくらいに廉い値段が有名だったが、2021年(令和3年)に発生したブラジル霜害の影響でコーヒー相場が高騰する中、さすがの菊地珈琲も値上げせざるを得なかった。
現在、定番の「オリジナルブレンド」は100グラムで560円。
宮越屋珈琲の「ヨーロピアンブレンド」が100グラム540円だから、いつの間にか、宮越屋珈琲と同じ価格帯のコーヒー屋になっていたらしい。
まあ、元値が安すぎたので、現在のが適正価格という気もするけれど。
ちなみに、我が家では毎週一回、菊地珈琲本店まで行って、焙煎したての新鮮な珈琲豆を購入している。
売れ行きの良い「オリジナルブレンド」は、常に焙煎仕立ての豆が店頭に並んでいるのがいい。
焙煎業務を息子に譲り、創業者は既に引退しているようだが、早朝の時間帯に本店へ顔を出すと、今も昔のままで店頭に立つ創業者の姿を見ることができる。
店主の顔が見えるコーヒー屋っていうのは、やっぱりいいよね。
まとめ

早朝、新鮮な豆を挽いてコーヒーを淹れるのが、我が家のモーニング・ルーティーン。
菊地珈琲の爽やかなブレンドは、モーニング・コーヒーにぴったりだ。
口当たりが良いので、何杯でも飲むことができる。
もちろん、チェイサーが必要になったりはしない。
「薄いコーヒー」ではなく、あくまでも「透明感のあるコーヒー」。
「森彦」の深煎りコーヒーを好きな自分が、もう10年以上、毎日飲み続けて、それでも決して飽きるということがないという、永遠の定番。
こんなコーヒーは、そうそうあるもんじゃないと思う。
