静修学園前からすぐのところにある、老舗の和菓子屋さん「百代亭」。
普段の生活の中に、美味しいお菓子屋さんがあるという贅沢。
普通の大福餅が好きです。
山鼻から消えたお菓子屋さんたち
一昔前まで、山鼻にも、個人経営のお菓子屋さんが少なくなかったような気がする。
市電山鼻線の電停「静修学園前」のすぐ近くにあったのが、「和菓子とケーキの泉屋」。
ミッドセンチュリーなデザインの照明がオシャレで、いかにも昭和レトロな雰囲気がモダンだった。
女子高が近いこともあって、いつも女子高生で賑わっていたようなイメージがある。
山鼻西線の電車通りにあった和菓子屋さんが、南5条あたりの「菓子舗塩路屋本店」。
泉屋と同じく、昭和レトロで小さなお店だったけれど、地元のお客さんから根強い支持を受けていた。
山鼻西線の9条通りには、「シャモニー八千代堂」というお菓子屋さんもあった。
ロールケーキをカットした「西線ロール」が人気で、札幌市電のイラストをデザインしたパッケージが秀逸だった。
跡地には、今も「西線ロールビル」という名前のビルが建っている。
個人のお菓子屋さんが経営していくのは、大変な時代なのかもしれない。
いつの間にか、老舗のお店が姿を消して、お菓子を買う選択肢が少なくなっている。
本当に豊かな時代なのかなと、ちょっと思う。
普通の大福餅が美味しい
昔ながらのお菓子を食べたくなったときは「百代亭(ももよてい)」。
市電山鼻線の「静修学園前」で降りたら、南16条の通りを少しだけ西へ入ったところにある、普通の和菓子屋さん。
飾り気なんか全然なくて、とにかく、ちゃんとしたお菓子を作って売っているというところに、お店のポリシーが感じられる。
もしかすると、そんな難しいことさえ考えていないかもしれない。
ただ、ちゃんとしたお菓子を作り続けているだけなのだ。
長年、同じ場所で商売を続けているという歴史が、お店の信用を証明している。
近所のお菓子屋さんだから、特別感はなくてもいい。
ちょっと寄って、お土産の大福餅を買って帰る。
日常生活の中に、そんなお店があるというだけで、今では贅沢な時代になってしまった。